日系文化会館について

役割:
モントリオール日系文化会館の最も重要な役割は他に類のない歴史的背景を持った日系カナダ人の文化遺産を維持し、且つそれを私たちの文化的コミュニティーと他の一般カナダ人たちと共有できる常設の場所を提供することです。種々のコミュニティーグループが暖かく清潔で快適な環境で集うことが出来るように会館全体はいつも整然と維持されています。私たちは人種や宗教を問わずひろくカナダに於ける全ての人々を迎え入れ、島国根性的なゲットーを思わせるようなコミュニティーセンターを作るようなことはしないように心がけています。従って、私たちの任務は日系コミュニティー内の情報伝達を調整し容易にすることであり、さらに、一般のカナダ人に日本の習慣、言葉、歴史、そして豊かな文化遺産をより多く知ってもらい、正しく理解してもらえるよう促進することであります。これらの目的を遂行するために別項に詳しく示されているようにさまざまな便宜とプログラムが数多く準備されています。

使命:
モントリオール日系文化会館の使命と展望は30年前にかなりの労力を費やして明文化した役割を維持することにあります。リソース・センターとして効果的なサービスを提供することはもとより、その一方で他のエスニック・コミュニティーとより大きな触れ合いが出来るように私たちの文化的バリヤーを越えて他を眺めることが常に肝要です。それは、他の文化を共有することにより、私達自身の文化が豊かになることが出来るからです。私たちは若い人たちの創造性豊かな考えとそれによりコミュニティーのボランティアー活動に新しい局面が開けるということを引き続き支持しかつ奨励します。将来的には、このような若者が日系文化会館の担い手となり、彼らの先達者が築き上げた文化遺産に影響を与えるさまざまな難事に取り組んでいくことを期待すものです。

構成:
モントリオール日系文化会館の設立は1975年11月、ケベック州政府の消費者事務局により法人として正式に認められ、1977年5月にはカナダ国税庁から慈善団体として認められました。モントリオール日系文化会館はその規約により、非宗教的且つ非営利的組織であり、その中で多くの独立したグループがそれぞれの活動を維持しています。会館の運営はコミュニティーで認められた各種団体を代表する11人の評議委員で構成される評議会によって行われ、月1度の評議会で会館の業務を管理・運営しています。評議委員の選出は年次総会に於いて2年に1度行われ、執行委員は年次総会の後2週間以内に開かれる評議委員会で選出されます。

運営資金:
会館の資金は短期及び長期の計画立案にとって大きな要因です。会館の主な資金源はCentraide と ケベック政府の健康・社会担当省(Health & Social Services Ministry) の2ヶ所から受けている年次交付金です。さらに、会費、寄付、日本語クラス授業料、賃貸料等々も重要な収入源です。会館はまた資金調達プロジェクト、例えば春のバザー、クリスマス・クラフト・ベーク・セール、それに年末の餅つきなどから収入を得ています。会館の維持費は経験豊かなボランティアーによる修復・維持作業で最小限にくいとめています。ある種の特別な業務のためにごく控えめな補償を受けているスタッフ・メンバー(事務員、木曜ドロップ・イン・コーディネーター及びアニメーター、プログラム・ディレクター、図書館・コーディネーター)を除いて、ほとんどのボランティアーは何の手当ても受けておりません。

建物:
私たちのコミュニティーが今日あるのは聖・スルピス会司祭のクロード・ラブレック神父に負うところが多い。ラブレック神父は1952年、当時もっとも必要とされていた幼稚園を開くのにシェルブルーク通り(175 Sherbrooke East)にあった建物を購入すべくエミール・レジェー司教(後の枢機卿)からの寄付に加えて自らの私財を投入しました。改築工事はプロの大工(石井兄弟、Ishii brothers)によって無償で進められ、日系カナダ人市民協会(JCCA)のミーティングや種々の活動がしやすいように改善され、他の多くのコミュニティーグループもここに集まるようになりました。

そうこうするうちに、ケベック外国宣教会司祭ギー・ルデュック神父の先見の明と努力のおかげで、Grey Nuns と交渉して Rousselot 通りの土地を寄付してもらえるようになりました。この先見性は現実のものとなり、1964年、現会館建物が8155 Rousselot 通りに聖パウロ茨木日系カトリックミッションとして建設されました。この建物により日系文化会館としてもその目的を履行するのに必要な便宜を提供出来るようになり、かつ他の多くの小さな組織のためにも便宜を図ることが出来るようになりました。ここでの会館としての諸活動は、カトリック大司教管区が長年家主であったため、活動の場所の確保は賃貸契約下で行われ、この状態はカトリック大司教管区と日系文化会館との間で取り交わされた40万ドルでの売買契約が成立した1994年6月まで続きました。日系全コミュニティーでの5年定期契約資金キャンペーンに一生に一度の日系カナダ人リドレス基金の27万5千ドルを加えてモントリオール日系文化会館はモーゲージなしで土地と建物すべてを購入することが出来ました。このグラントはNAJC とカナダ連邦政府との歴史的リドレス合意の一部です。モントリオール日系文化会館(JCCCM)は聖パウロ茨木日系カトリックミッションが引き続きここにとどまることに同意しましたが、これは両者がこの円満で友好的な共存をすでに30年以上享有している状況でもあります(詳細は聖パウロ茨木ミッション公式サイト)。

2002年2月には、長年にわたる調査、計画、建築費比較、建築士と建築請負業者との度重なる会合などの末、日系コミュニティーに新たな特別資金カンパを仰ぐことなく、正面玄関部分の増改築を25万ドルの費用で行い、これにより会館としての機能が一段と改善されました(落成式の模様はこちら)

ロゴについて:
二つの赤い半円からなるモントリオール日系文化会館のロゴはグラフィック・アーティストのジョイ・小山氏が1977年、『統一カナダに於ける社会・文化活動に参加している日系カナダ人文化センター』というテーマに沿ってデザイン・創作したものです。一語一語注意深く書かれた各ロゴの説明は評議会に提出され、そこでは二つの文化が一つに溶け合うことが表現されているかどうかが審議されました。このロゴ・コンテストはコミュニティー全体の公開コンテストであり、7つか8つの応募作品からひとつが選ばれました。テーマに沿わない作品は審査からはずされ、最終決定は評議会の多数決で決められました。

小山氏によると、氏がJCCCMのためにデザインしたロゴは日本の国旗『日の丸』に因んだもので、二つの半円はそれぞれ日本国民とカナダの日系市民を表し、両者がお互い少しずつ歩み寄りながら、よりよい理解と円滑なコミュニケーションが培われるように、という希望をイメージしたものです。両国国旗の共通した色が赤なので、ごく自然に赤をロゴの色に選び、日加両国を表現しています。

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